求人情報サイト
  • top
  • Blog
  • リニエおたより5月号「ご利用者とともに」-もうひとつの物語-

共同広報推進室

共同広報推進室

リニエおたより5月号「ご利用者とともに」-もうひとつの物語-

みなさん、こんにちは!広報の新井です。
先日発行しました「リニエおたより5月号」はご覧になっていただけましたでしょうか。

▲メイン記事はこちらからご覧いただけます

メイン記事「ご利用者とともに」では、Y様の取り組みをリハビリの視点からお伝えさせていただきました。
今回はY様の目線から、直接インタビューさせていただいたお話をお届けいたします。


「人生を変える出会いとゼロからのスタート」

Y様が脳梗塞を発症した2年半前、それまでの生活は一変しました。
後遺症で右半身に麻痺が残り、入院中には医師から「もう歩くことはできない」と言われ、大工さんとして働かれていたY様は、思うように動かなくなったご自身の身体に絶望だったと振り返ります。
退院してからの半年間は自棄になり、今では言うのも憚られるような言葉も口にしていたそうです。
当時は生きる希望を失っていました。

そんなY様に変化が訪れたのは1年半ほど前。
ご自宅で訪問リハビリを受けることになり、小林PTと田中OTに出会ったことで人生が変わったのです。

様々な葛藤がありながらも、徐々にリハビリに向き合えるようになったY様。

その根底には、真摯に応える小林PTと田中OTの姿があったそうです。

リハビリに取り組む中で、わからないことが出てきたり些細なことが気になったりしたとき、二人に尋ねると打てば響くように明確な答えが返ってきたのだと話されます。
同じことを聞いても何度も応えてくれて、しっかりとした説明をもらえて、真剣に向き合ってくれるからこそ、自分もなんとかしたいと思うようになったのだと教えてくださいました。
初めはなかなか言い出せなかったことも、少しでも自分の調子が悪いなと思ったら、その違和感や痛みを言えるようになり、固まっていた心の内側を伝えられるようにもなったそうです。
いつしかY様は、一心にリハビリに取り組み、さらには、訪問時以外の自主トレーニングにも励むようになりました。

Y様の右半身は、上下肢ともに思うようには動かない状態でしたが、正しいトレーニングの仕方や適正な負荷をかけるよう都度細かく相談しながらリハビリを行い、筋力の付き方を整えていきました。

そして、初めてほんのわずかに指先が動いたとき。

「見て!動けるで!!」と、すぐさま小林PTたちに報告されたそうです。
その喜びは、到底計り知れないものだっただろうと思います。

今では、毎日、愛犬のモモちゃんの散歩、基礎の言語トレーニング、午前中にリハビリをして夕食後に懸垂と、合間を見つけては数々の自主トレーニングに取り組まれています。
SNSで見つけたトレーニングを片っ端からメモをして真似したり、良いと聞いたらやってみたりと、とどまるところを知らないY様のトレーニング量に、ご家族や周りの皆さんからは「やりすぎだ」と言われるそうですが、麻痺になってからの2年間何もしていなかったのだから、自分にとってはきついリハビリもなんともないのだとおっしゃっていました。

頑張り続けるのはしんどいでしょう、と小林PTと田中OTが横を走り続けてくれたからこそ、体が言うことを聞かないときやしんどいときでも、二人が来る日は気合を入れて迎えるそうです。
Y様からは、二人に向けた絶対的な信頼が伝わってきました。


無理をして頑張っているのではなく自然と今の姿があって、毎日が楽しくて面白いと思えること、その時その時が大切だと感じていることを笑顔で伝えてくださったY様。
「一回死んだ人生なのも同然で、残された人生、もう一回花を見せてやろう」と話してくださるその目には、熱い光が灯っていました。


今ある生活や周りの人との関係など、自分を取り巻く物事を改めて考える機会は少ないかもしれませんが、一つひとつが有難い瞬間の積み重ねであり、無駄にしてはいけないものだと実感します。
今回、取材を快く受け入れ、想像しがたい苦しみやそれを乗り越えた今のお気持ち、そして、小林PTと田中OTへの深い思いをお教えてくださったY様に感謝申し上げます。
貴重なお時間を頂戴し、ご協力いただきありがとうございました!

Y様の姿が、たくさんの方々の原動力となりますよう、皆さんにお届けできましたら幸いです。

 
共同広報推進室 新井